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We Margiela [映画&音楽&本&アート]

先日、名演小劇場で『マルジェラと私たち』を観ました。
ファッション通なら知らない人はいないであろうデザイナーのマルタン・マルジェラを
取り巻く関係者のインタビュー形式で綴られた映画でした。
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思うに、デザイナーには派手で奇抜な衣装に身を包んだ出たがり目立ちたがりのタイプと
コレクションのフィナーレにひょこっと姿を現しお辞儀をしたかと思うと
すぐに袖に入ってしまうシャイなタイプがいる。
マルジェラは後者というより、メディアには全く出ず、その存在自体がミステリアスだった。
幸運にも一度だけ、パリで彼のコレクションを見る機会に恵まれたが、
その見せ方も独特で、モデルと触れ合えてしまうほどの至近距離、
写真を撮るにも少し離れないとアップになりすぎてしまうほどだったのを覚えている。

映画では、ブランド立ち上げに携わったメンバーは、資金がないのを承知で無償で
ただただ彼のクリエーションに共感して協力を惜しまなかった人たちだった。
才能のある人は好機を得て開花する。
次第に組織が大きくなり、また時代の変遷を経て、これまでと同じでは
いられなくなる部分が多くなってくる。
最終的に、マルジェラはブランドに名前だけ残して去ってしまった。

規模はまったく異なるが、私も店を大きくしていくつもりは毛頭ない。
自分の手の届く範囲で、心地よく働けること、無理をしないこと。
わかり合える協力者はそう多くはいないもの、大切にしたい...

コレクション風景やパリの映像など懐かしくノスタルジーに浸りながらも、
そんなことを改めて考えさせられた映画でした*